イタリアはヨーロッパ大陸の南部、北緯37度~47度の範囲のイタリア半島と地中海の島々からなり、20州すべてでワインが造られています。
イタリア半島のいたるところでワインが造られるようになったのを見て古代ローマにワイン造りの知識をもたらしたギリシャ人達は、 憧れと羨望の気持ちを込めて「エノトリーア・テルス」(Enotoria Tellus)”ワインの大地”と呼んだそうです。
イタリアでは数多くのワイン用ブドウが栽培されており、イタリア政府が公認しEUが承認してるブドウは400以上あり、栽培面積の大きいものは、
白ブドウ … Trebbiano,Catarratte Bianco Comune
黒ブドウ … Sangiovese,Montepulciano,Barbera
である。
地形によるワインのタイプの違いについては、ピエモンテの醸造家で学者でもあったレナート・ラッティの分類が試みられていて5つのタイプに分けられています。
イタリア最北端の州で、標高も高く、ミディアムボディの口当たりの良いほんのり甘いニュアンスのあるワインです。
ネッビオーロ・バルベーラ・ドルチェット種などから良質なワインが数多く作られている産地です。特にネッビオーロから造られるバローロ、バルバレスコは、イタリアを代表する銘柄で「イタリアワインの王」と呼ばれています。
輝くようなルビー色、まろやかな口当たりでやや重口な味わいのワインです。特に葡萄を陰干しして作られるアマローネは無二なる濃厚さで有名なワインです。
DOCの占める割合は低い地域ですが、ネグロアマーロは別格とされる最高の葡萄品種でまろやかな口当りと果実味のパワフルさを存分に味わえます。
南イタリアに位置する産地で、アリアーニコ種という古代ギリシャ原産の品種からスミレやマラスキーノチェリーの香りを持つ口当たりの柔らかいワインが作られます。
南イタリアシチリア島全域で栽培されているネロダーヴォラ種から、ブラックチェリーの芳香を持ち合わせた果実味溢れるワインが作られます。
タリア半島のほぼ中央にある産地で、サンジョヴェーゼ種主体に作られる赤ワインが有名です。また近年カベルネソーヴィニヨン種を使ったスーパートスカーナと呼ばれるワインも人気を集めています。
イタリア最北端の州で、スミレの花のような心地よい香とバランスの良いかすかな苦味を持つ滑らかな辛口ワインを生産しています。
スロヴェニア国境周辺の丘陵地帯とヴェネチア湾に面している平野部の産地からミネラルを感じる辛口のワインや力強いボディの白ワインが多く造られています。
北イタリアに位置する産地で、スッキリとして切れ味の良いワインや、甘口のSpumante(発泡酒)も作られています。
南イタリアの中では最も優れたワインを産出している州です。心地よい香で僅かに酸もふくむ辛口のワインが作られています。
この地域でしか栽培されないサグランティーノ種から造るワインは、タンニンが高く厚みのある味わいです。